さてと…数ヶ月前に作った某所投稿予定だった
(革命やら何やらでお流れになってた)
RP(というかSSでも通じるくらいのもの)を発見しましたw
ここに投げ込んでおきますw
城内への反体制者の侵入、そして蒼帝との会談―。
それらは彼の名前と共に一大事として各地へと一気に伝わる。




「ふむ…」
ここはフレッドバーン内務省中庭。
明るく照った太陽の下に、サンドイッチを齧りながら新聞を読む少女の姿がそこにあった。
彼女の名は望月祐里。辺境国に仕えるしがない役人の一人である。


「蒼帝さまのところにならず者…ねぇ…」
そのタイトルだけを見て彼女は思案する。
どう考えても異常事態。
在野連合が攻めたときでも寄せ付けさえしなかったその王城に、
たった一人で、しかも誰一人血を流すことなく足を踏み入れるなんて本来ならありえない。


と、そこに、遠くから呼ぶ声があった。

        • -

「あ、先輩♪」
『何か面白い話でも?』
先輩と呼ばれた女は、風に舞う金の髪を押さえながら少女に近寄る。


「これ、見てください!」
新聞を渡されたが、読む必要が無いほどに彼女が口で説明をしてくれた。
「―――信じられませんよね?あの蒼帝さまの、あの城塞に、ですよ?」
最後の一言は声色を変え、興奮冷めやらぬままで説明を終える。


『へぇ。それはまた・・・』
賊はよほど腕の立つ人物だったのだろうか
蒼帝と呼ばれる人物による気紛れか
それとも・・・


『・・・愉快だね?』
少女の頭をぽふっと撫で、笑みを返す。

        • -

強く興味を引かれる記事に、新聞を持った女は目を通す。


と、女の目が丸くなる。
そして、どこか楽しそうな、それでいて意味深な表情になり、
『祐里ちゃん、シュアリーさんって覚えてる?』


「え?」
少女も目を丸くする。


「その人って…確か、この間うちに来た人ですよね?」
『そう、この間来たシュアリーさん』


少女は何故彼がそこへたどり着けたかを思案しようとする。
が、それは何も意味を持たないことだと思い直す。
全ては続きを聞けばいいことなのだから。

        • -

『良い男だったよね』
「せ、んぱ・・・い?」
少女の背中にめらっと燃え上がる炎を見た。気がする。


『ちょ、冗談だって。でもさ、面白い人だなと思ったのよ』
新聞記事にある小さな写真を指差し、少女に見せる。
『これ、どう思う?』


今回の騒動に関する記事に添えられた、バルハラ国内数箇所の写真。
その一枚に、小さく、本当に小さく彼と共の女が写りこんでいた。


「あ!」
手から新聞を奪い取り、写真を凝視する。
『もしかすると、もしかするかも?』

        • -

確かにその可能性は否定できない。
否定どころか十分にありえることである。
何しろ、彼は美しい女性には目がない。


「あはは…まさか、ねぇ?」
ただ、さすがにそれはないと思いたい。


少女は新聞を読み進める。


ふと突然に、
「あは…あははは…あはははははっ」
彼女は笑い出した。唐突に、狂ったように。


隣の女は不思議そうな顔をする。
そんな様子を気にすることもなく、少女は笑いながら


「ほんと、面白い人ですねぇ♪」




そこには、彼の反体制の「理由」が書かれていた。

        • -

(※革命発生直前時点でのものです)
えーっと…許可くださったお二方、こんなに遅くなってごめんなさい(ぺこぺこ
これ、ほんとは先々週の時点で出来てたんですよぅ…
それが、、いろんなドタバタや、私の背後の事情やらで、
気付いてみたらお蔵入り寸前でした…(、、。


さらに…ほんとは、微妙に違う筋の予定だったのですが、
時期もアレですし、半端ながらこういう形に。。


あ、著作権は赤文字は私、青文字はLilys先輩にあります。
そんな訳で青文字のところは私に許可求められても困ります(笑
赤文字のところは煮ようが焼こうがどーでもいいですけどねっw